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インフルエンザ予防に効果的!?冬の水分補給には「緑茶」

2022.11.28| 感染症・消毒

緑茶といえば、日本人にとって非常に身近なお茶のひとつです。ビタミンCやカテキンなどの栄養素が豊富に含まれている緑茶には、風邪やインフルエンザの予防効果も期待できます。そこで今回は、緑茶に含まれる栄養素や抗菌作用、1日の飲用量、おすすめの種類についてご紹介します。

 

■緑茶に含まれる「カテキン」のパワーって?

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日本人が慣れ親しんでいる緑茶には、多くの栄養素が含まれています。そのひとつが、緑茶独特の渋みを作り出す主成分「カテキン」で、強力な抗菌作用や抗酸化作用が期待できます。カテキンは、植物が紫外線や酸化から身を守るために作り出す成分、「ポリフェノール」の一種として知られています。ポリフェノールには抗菌作用や抗ウイルス作用の他、がん予防作用や体脂肪低下作用、血中コレステロール低下作用などさまざまな健康効果が認められています。

緑茶のカテキンは発酵の度合いによって変化するのが特徴です。発酵しないお茶である緑茶は、発酵茶の一種である紅茶やウーロン茶よりも多くのカテキンを含んでいます。

カテキンの抗酸化作用や抗ウイルス作用は広く知られており、風邪やインフルエンザの予防に役立つといわれています。近年の研究結果によると、カテキンにはインフルエンザウイルスの増殖に欠かせないタンパク質を抑制する効果があると発表されています。さらに、緑茶を積極的に飲むことでのどを潤して粘膜を保護し、そこに付着したウイルスを洗い流すことができます。

カテキンの含有量は、お茶の成長度合いや栽培方法によって変化するという特徴があります。例えば一番茶では約12%~14%、二番茶では14%~15%と増加していきます。また、成熟した葉よりも若い芽に多くのカテキンが含まれています。加えて、玉露は光の当たらない被覆栽培がされているので、カテキンの含有量は煎茶と比べるとやや少なめです。

 

■どれぐらいが適量?緑茶の飲用量の目安

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アメリカの栄養学専門誌『ジャーナル・オブ・ニュートリション』では、「1日2杯の緑茶を飲むことでインフルエンザの発症率が38%、3杯~5杯飲むことで46%低下する」と報告されています。1日5杯以上の緑茶を飲むことは、インフルエンザの予防率を大幅に高めることにつながるのです。

加えて、緑茶1杯あたりには約12mgのビタミンCが含まれています。1日の理想的なビタミンCの摂取量は50mgといわれているので、緑茶を1日に5杯以上飲むことはビタミンCの補給にもなり、体の抵抗力や免疫力を高めることにつながるのです。

 

■風邪・インフルエンザ予防におすすめの緑茶は?

緑茶と一口にいっても、その種類はさまざまです。風邪やインフルエンザ予防のためにも、カテキン含有量の多い緑茶を選びたいものです。上述したとおり、緑茶のカテキン量は日光をたくさん浴びることにより増加するのが特徴です。最もカテキンの含有量が多い緑茶は「煎茶」で、100g中12g~15g程度のカテキンを含んでいるといわれています。

夏に近い時期に収穫される「番茶」にも、多くのカテキンが含まれています。番茶に含まれるカテキンは12g程度で、6g程度のカテキンを含有する抹茶や2g~7g程度のカテキンを含有するウーロン茶と比べて多いことが分かります。

 

寒い季節は、風邪やインフルエンザが猛威を振るうため油断できません。これらの病気をしっかり予防するためにも、緑茶を意識して飲んでみましょう。まずは1日のブレイクタイムに、おいしい緑茶を一杯楽しんでみてはいかがでしょうか。また、エタノール消毒液などを活用することで、より効果的なインフルエンザ予防が期待できます。エタノールで手指を消毒したり、身の回りのものを定期的に消毒したりして、インフルエンザを上手に予防していきましょう。

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