2018.12.12 インフルエンザ予防について

インフルエンザ脳症の症状の特徴や原因について

インフルエンザ予防について
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インフルエンザに感染した場合、通常なら1週間程度で回復しますが、まれにインフルエンザ脳症と呼ばれる病気を起こすケースがあります。今回は、インフルエンザ発症後に起こるインフルエンザ脳症についてご紹介します。

 

インフルエンザ脳症とは? なぜ起きるのか

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インフルエンザ脳症とは

インフルエンザ脳症とは、インフルエンザの感染後に意識障害やけいれん、異常言動、異常行動などの症状を引き起こす重篤な脳の病気です。主に5歳以下の幼児に発症する場合が多く、発症してから急速に意識障害などが進行するのが特徴です。予後が良好な軽症例もありますが、時には後遺症が残ることや、死に至ることもあります。最近では成人のインフルエンザ脳症の症例も報告されており、幼児に限った症状というわけではないようです。

インフルエンザ脳症の種類

インフルエンザ脳症は、正確には単一の脳の疾患ではなく、意識障害などを起こす複数の疾患を含んだ症候群です。具体的には以下のようなものがあります。

 

  • 急性壊死性脳症(ANE)

びまん性脳浮腫に両側対称性視床病変を伴うウイルス性の急性脳症です。特に東南アジアの幼児に多いという特徴があります。ウイルスによって発熱した後に、急激に意識の低下やけいれんなどの症状が起こります。大脳側脳室周囲白質や上皮脳幹被蓋や小脳髄質、内包、被殻にもしばしば病変が見られます。

 

  • ライ症候群

インフルエンザなどのウイルスに感染後、激しい吐き気やおう吐、けいれんや錯乱、さらには昏睡などの症状と共に脳の炎症や腫れと肝機能の低下が見られる、極めてまれな病気です。感染症に罹患中、アスピリンを使用した18歳以下の子どもに見られることが多いのが特徴です。急性期を乗り越えた患者の多くは回復しますが、症状が重かった場合には障害やけいれん性の疾患などが残ることもあります。

インフルエンザ脳症はなぜ発症するのか

インフルエンザ脳症のなかでも、アスピリンの使用については、ライ症候群を引き起こす原因になっているのではないかといわれています。しかし、その他のインフルエンザ脳症においては、詳しい原因は解明されていません。とはいえ、インフルエンザウイルスへの感染など、ウイルス感染があってから発症するため、まずはインフルエンザにかからないための予防をすることがインフルエンザ脳症を防ぐ一番の方法になります。

ワンシーズンにおけるインフルエンザ脳症の報告者数

2017~2018年シーズンにおけるインフルエンザ脳症の発症報告数は、168例ありました。そのうち10歳未満が全体の58%を占めました。また、5歳未満の占める割合は過去3シーズン中最も少ない33%でした。ちなみに60歳以上の高齢者でもインフルエンザ脳症にかかる例は見られ、これは全体の報告者数の13%となりました。

 

インフルエンザ脳症の特徴

インフルエンザ脳症は、高熱など通常のインフルエンザの症状が出たのち、数時間から24時間以内で急激に症状が現れるケースが多いようです。主な初発症状としては、意識障害やけいれん、異常言動・行動が挙げられます。これらの初発症状がみられたら、すぐに医療機関を受診する必要があります。インフルエンザ脳症は進行のスピードが早いため、早期治療がなによりも大切。早期に治療が開始できれば軽症ですむ可能性もあります。罹患後に身体障害や精神障害などの後遺症が残る可能性を考慮し、主に回復期の段階から、リハビリテーションを行うのもインフルエンザ脳症の治療の特徴です。

 

こんな症状が出たらすぐに受診を! 治療法についても知っておこう

インフルエンザ脳症は早期発見・早期治療がなによりも重要です。インフルエンザにかかっていて、次のような症状がみられたら速やかに医療機関を受診してください。

 

インフルエンザ脳症の初発症状

  • 意識障害

呼びかけや、頬をつねるといった刺激に対して反応がないなど、明らかな意識障害がみられる場合は要注意です。なお、軽度の意識障害であれば気付かないこともありますが、少しでも「意識がはっきりしていない」と思う節があれば、病院へかかることをおすすめします。

  • けいれん

6カ月~5歳までの子どもが高い熱を出した際に、けいれんを引き起こすことがよくありますが、インフルエンザ脳症の初発症状として起こるけいれんには次のような特徴があります。

・15分以上続く

・繰り返し起こる

・体の左右非対称に起こる

たとえば20~30分けいれんが続く場合や、体の左右でバラバラにけいれんが起こった場合などは、インフルエンザ脳症の症状を疑い、病院を受診しましょう。

 

  • 異常言動・行動

発熱により異常行動を起こしているケースもありますが、連続してあるいは断続的に、1時間以上にわたって異常行動をとっている場合は、脳症の初期症状を疑いましょう。具体的な行動としては、以下のようなものがあります。

・人の認識ができない(両親がわからない)

・ものの区別がつかない(自分の手を食べ物と勘違いして食べようとする)

・幻視や幻覚を訴える

・意味不明な発言をする、ろれつが上手くまわっていない

・突然おびえる、こわがる、怒り出すなど

これらの症状は、けいれんの後に連続して現れることもあり、その場合も速やかに医療機関を受診しましょう。

 

インフルエンザ脳症の治療法

症状の進行が早いインフルエンザ脳症は、診断が確定する前から治療を始める必要があると言われています。脳症の場合は、症状に変化が出た際にすぐに対応できるように、入院が原則となっています。またその治療法は、基本的には呼吸器や循環器などを管理して全身状態を保つ支持療法に加え、抗ウイルス薬の投与や、ガンマグロブリン大量療法などの特異的治療が行われます。それでも期待された効果が得られない場合などには、脳低温療法や、血漿交換療法などの特殊治療が行われますが、この治療法は実施例が少なく、費用や副作用の問題からも限定的なものと考えられています。

 

■ワクチンは実物ではありません。イメージ写真としてご利用ください。

■ワクチンは実物ではありません。イメージ写真としてご利用ください。

インフルエンザ脳症の予防について

 

インフルエンザ脳症とは非常に重篤な病気ですが、その具体的な予防法はいまだ解明されていません。そのため現段階で最も有効な予防法は、インフルエンザの感染を防ぐことです。インフルエンザの予防接種には、インフルエンザにかかりにくくするとともに、感染した場合に症状の重篤化を防ぐという効果が期待できます。つまり、インフルエンザの予防接種は、インフルエンザ脳症を発症するリスクを低下させることができると言えるでしょう。

またインフルエンザに感染してしまった場合には、医療機関を受診し抗インフルエンザ薬を処方してもらいましょう。その服用によってウイルスの増加を最小限に食い止め、症状の重症化を防ぐことが重要となります。

 

まとめ

発症してしまうと、重篤な症状を引き起こすインフルエンザ脳症。しかしながら、インフルエンザに対する予防を徹底することで、必然的にインフルエンザ脳症のリスクも低くなります。流行期を迎える前に、できる限りの予防を心がけましょう。

インフルエンザ脳症の症状の特徴や原因について

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