2020.09.14 乾燥肌

【医師監修】肌の保湿・保護に効果的? ワセリンに期待される効果とは

乾燥肌
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薬局やドラッグストアで手軽に手に入れられるワセリン。その名前を聞いたことはあっても、まだ使ったことがないという人も多いかもしれません。実はワセリンは、毎日の肌のお手入れをはじめ、さまざまな生活シーンで活躍することをご存じでしょうか。今回はワセリンが持つ効果と、その活用法についてご紹介します。

ワセリンの効果とは?

ワセリンは、天然成分である石油から作られた保湿剤です。精製によって不純物はほとんど取り除かれているため刺激が少なく、使用によるアレルギーや炎症を引き起こすことも少ないといわれています。ワセリンを肌に塗ると表面に薄い油膜が作られますが、この膜によって主に以下の効果が期待されます。

・保湿効果
ワセリンによって作られた薄い膜は、肌から水分が蒸発するのを防ぎます。肌に水分を閉じ込めるので、潤いを保持することができます。

・保護効果
ワセリンによって作られた膜には、肌を刺激から守る役割もあります。膜がバリアとなって、衣類などとの摩擦や、空気中のホコリや化学物質から肌を守ってくれます。

こうした効果を生かして、ワセリンはさまざまなシーンで活躍します。例えば、毎日のボディケアやハンドクリームとして使えるだけでなく、顔のカサカサや唇の荒れ、固くなったかかとのケアなどにも重宝するでしょう。
また、肌が薄くデリケートな赤ちゃんは、排泄物や摩擦が刺激となっておむつかぶれを引き起こしてしまうことがあります。そんな時も、おしりにワセリンを薄く塗っておくことで、肌を刺激から保護してくれるので、かぶれを防ぐことができるといわれています。このほか、ランニングをする人が皮膚を摩擦から守りたい時にも使えます。ウェアと皮膚のこすれや、皮膚同士の摩擦による痛みを防ぐために、走り始める前に襟元や脇の下、太ももの内側などのこすれやすいところに塗っておくとよいでしょう。

赤ちゃんのおむつかぶれ予防に

ワセリンを効果的に使うためのポイント

肌の保湿や保護に活用できるワセリンですが、その効果を最大限に得るには、使用にあたって押さえておきたいポイントがあります。使用の前に以下を確認しておきましょう。

●肌質に合う製品を選ぶ
ワセリンには大きく分けて、精製度が比較的低く安価な「黄色ワセリン」と、黄色ワセリンをさらに精製した「白色ワセリン」があります。また、無香料・無着色・防腐剤無添加で100%ワセリン成分の製品と、ワセリンに香料や防腐剤などを配合した製品が作られています。アトピー性皮膚炎の人や肌の弱い赤ちゃんは、白色ワセリンの中でもより精製度が高く、香料や防腐剤が無添加の製品を使うようにしましょう。

●肌の弱い人はパッチテストを
基本的には、ワセリンの使用によってアレルギー反応や炎症が引き起こされることはほとんどないと考えられています。しかし、肌の弱い人が精製度の低い製品を使うと、皮膚がかぶれることがあります。使用前に二の腕の内側に薄く塗ってしばらく置き、赤みやかぶれなどの症状が現れないか、パッチテストを行うとよいでしょう。万が一、症状が現れた時は使用を控えてください。

●肌への水分補給を忘れずに行う
ワセリンには肌の潤いを閉じ込める働きはありますが、水分を補ったり肌内部まで浸透したりする働きはありません。そのため、化粧水などで水分を与えずにワセリンだけを塗るケアを続けていると、かえって肌の乾燥が進んでしまうといわれています。化粧水などでしっかり水分を補給してからワセリンを塗るようにしましょう。

化粧水を使うイメージ

●少量を薄く塗るのがコツ
ワセリンを厚く塗り過ぎると、肌がべたついてしまいます。とりわけ、皮膚にある汗腺の密度が高く、大人の約2倍もの量の汗をかくといわれる赤ちゃんの場合、ワセリンによって汗腺がふさがれると、湿疹やかゆみといった炎症を引き起こしてしまうこともあるようです。ワセリンを塗る際は、薄く塗ることを心がけてください。使用時は少量を手に取り、手のひらで温めれば、薄くのばしやすくなります。乾燥がひどい箇所に、薄く塗った上から重ね付けするのはよいでしょう。

●雑菌の混入や品質の劣化に注意
ワセリンには、パラベンなど防腐剤が入っていない製品も多くあります。こうした製品を使う場合は、開封後はできるだけ早めに使い切りましょう。また、容器の中に直接指を入れて使用すると皮脂やホコリなどが混入し、雑菌が繁殖しやすくなるため、綿棒やスパチュラを使って手に取るのが望ましいです。チューブ型の製品であれば、使いたい量だけを手に取りやすく衛生面も安心でしょう。

こんな使い方もある! ワセリンの活用法

乾燥や刺激から肌を守る保湿・保護剤として知られるワセリンですが、次のような活用法もあります。

●保湿しながら香りを楽しむ
100%白色ワセリンに、お気に入りのエッセンシャルオイルを数滴加えて混ぜれば、好みの香りで癒される保湿剤を作ることができます。ハンドクリームや練香水として使ってください。

●髪のダメージ予防やスタイリング剤
毛先のパサつきや切れ毛など、乾燥による髪のダメージ対策にも使えます。シャンプー後、タオルドライした髪にワセリンをなじませ、ドライヤーの温風で乾かしましょう。多く塗りすぎると髪がべたついてしまうため、乾燥しやすい毛先を中心に薄く付けるのがポイントです。また、乾いた状態の髪にも使え、スタイリング時のワックス代わりにもなります。

髪のケア

●花粉対策
花粉の季節になるとマスクが手放せない人は、鼻の入り口に薄く塗るのがオススメです。マスクだけでは防げなかった花粉が鼻の奥に侵入するのを食い止める効果が期待できます。マスクの着用と併用し、こまめにティッシュでふき取って塗り直すようにしましょう。

●カラーリング剤の肌への着色防止
自宅でセルフカラーリングをする際に、髪の生え際にワセリンを塗っておけば、カラーリング剤が誤って顔に付いてしまうのを防いでくれます。万が一、カラーリング剤が顔に付いてしまっても、ワセリンの上に付着したものならティッシュなどで簡単に拭き取ることができます。

まとめ

赤ちゃんから大人まで、毎日のスキンケアや保護クリームとして重宝するワセリン。使用上の注意点を心得ておけば、その効果を最大限に生かしながら安心して使うことができそうです。乾燥対策以外にも、さまざまなシーンで活躍するワセリンを、日々の暮らしに上手に取り入れてみてはいかがですか。

木村医師よりコメント
ワセリンは油でできているため、塗ることで体から水分が出ていってしまうのを防いでくれます。また、肌を保護することができるため、さまざまな場面で使うことができるでしょう。しかし、製品によって添加物や不純物の度合いが異なるため、人によっては合わないこともあります。肌に直接つけるものなので、まずはパッチテストなど少し使ってみて、ご自身に合うものかを確認するとよいでしょう。

監修者

監修者

医師・木村眞樹子
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科として在勤中。内科・循環器科での診察、治療に取り組む一方、産業医として企業の健康経営にも携わっている。総合内科専門医。循環器内科専門医。日本睡眠学会専門医。ビジョントレーニング指導者1級資格。

【医師監修】肌の保湿・保護に効果的? ワセリンに期待される効果とは

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