2020.09.15 乾燥肌

【医師監修】乾燥肌でもニキビはできる? ”乾燥肌ニキビ”の原因と対処法

乾燥肌
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ニキビといえば、皮脂の多い若者の肌に出そうなイメージがありますが、大人になってもニキビに悩まされる人は少なくありません。そしてこの場合、肌の乾燥が原因になっているケースが多いようです。肌が乾燥しているのに、なぜニキビが発生するのでしょうか。今回は、乾燥肌ニキビの原因と対処法について解説します。

ニキビができるメカニズム

ニキビとは、毛穴に皮脂が詰まることでできる、ブツブツとしたできもののことをいいます。皮脂が詰まる原因は大きく分けて2つあり、1つは皮脂の分泌が盛んになって詰まるケース、もう1つは毛穴周辺の角質層が厚くなることで毛穴が狭くなり、皮脂が出にくくなって詰まるケースです。
特に、ホルモンバランスの影響で皮脂の分泌量が増える10代は、ニキビが発生するピークと考えられており、この時期にできるニキビは”思春期ニキビ”と呼ばれることが多いです。一方、大人になってからもニキビはできますが、この場合は思春期ニキビとは皮脂詰まりの背景が異なり、その多くは乾燥肌に起因すると考えられています。一般的に皮脂が少ないとされる乾燥肌は、毛穴詰まりが起きにくいように思われますが、なぜニキビができるのでしょうか。

●乾燥肌でニキビができる理由
乾燥肌による皮脂の毛穴詰まりの原因の1つには、肌の潤い不足による皮脂の過剰分泌があります。肌には、肌内部の水分不足を察知すると、潤いを補おうとして皮脂の分泌を促す働きがありますが、乾燥肌ではこの生理反応が過剰に働くことがあり、皮脂が出過ぎてしまうため、毛穴詰まりを起こしてニキビを発生させてしまうようです。
もう1つの原因は、肌の細胞が生まれ変わる代謝の仕組み(ターンオーバー)の乱れです。乾燥肌の要因には、肌内部の水分を保持するバリア機能の低下がありますが、そもそもこの状態は、ターンオーバーが乱れることで引き起こされる場合があります。ターンオーバーが乱れた肌は、古い角質が排出されにくいため角質層が厚くなってしまいます。それにより毛穴が狭くなるので、皮脂の分泌量が適量であっても、排出されづらくなり、結果ニキビができやすくなってしまうのです。

ニキビに悩む女性

●”思春期ニキビ”と”乾燥肌ニキビ”の対処法の違い
先に解説した通り、10代に多い”思春期ニキビ”と、大人になってからみられる”乾燥肌ニキビ”では、発生に至るまでの背景が異なるため、対処法も変わってきます。
思春期ニキビは、ホルモンの影響による皮脂の過剰分泌が原因であるため、丁寧に洗顔し、出すぎた皮脂をきれいに取り除けば、徐々にニキビは解消されると考えられています。一方、乾燥肌ニキビの場合、皮脂が出すぎるのは乾燥肌による潤い不足が原因なので、まず肌内部をしっかり潤し、乾燥肌を改善する必要があります。同時に、ターンオーバーを整えるアプローチも欠かせません。思春期ニキビのように、単に過剰な皮脂を洗い流せば解決できるわけではないため、より丁寧なケアが必要といえそうです。

適切なケアを行うために、まずは肌状態をセルフチェック

大人のニキビの多くは、乾燥肌によって引き起こされることが多いものの、仕事や家事によるストレスや脂質の高い食生活のほか、女性の場合は生理周期によってもニキビが発生するケースがあります。適切なケアを行うためには、まずはニキビの原因を把握することが重要。以下の項目は乾燥肌の人に多くみられる生活習慣です。ニキビに悩んでいる場合、まずは自分が乾燥肌の傾向にあるかどうか、セルフチェックをしてみましょう。

●乾燥肌の人に多い生活習慣
・カフェインの過剰摂取
カフェインには利尿作用があるため、体内の水分の排出を促し、肌内部の水不足を招く可能性があります。
・運動不足で血行が悪い
血行不良は肌の新陳代謝を低下させるため、ターンオーバーが崩れ、バリア機能を損なうと考えられています。
・食事のバランスが悪い
栄養が不足すると、健やかな肌づくりに欠かせないタンパク質やビタミン類、必須脂肪酸が不足し、乾燥肌を引き起こすといわれています。
・暖房やエアコンの使用が多い
暖房やエアコンの効いた室内は、空気が乾燥しています。肌は乾燥した空気にさらされると肌内部の水分が奪われるため、乾燥肌になりやすいです。
・入浴時の湯の温度が高い
42度以上の高温のお湯は、皮脂を落とし過ぎてしまうと考えられています。
・日常的に不織布タイプのマスクを付けている
複数の繊維が絡み合ってできている不織布マスクは、肌に刺激を与えやすいです。長時間つけていると肌にダメージが蓄積され、バリア機能を低下させる可能性があります。

「角質をケアする洗顔」+「高保湿」で解決。乾燥肌ニキビの対処法

肌の潤い不足による皮脂の過剰分泌や、新陳代謝が滞り、ターンオーバーが乱れることによる毛穴詰まりが原因と考えられる”乾燥肌ニキビ”。その改善には、単に皮脂を洗い流すだけではなく、ターンオーバーを整えたうえで、たっぷりの水分を与え、乾燥肌自体を改善することが大切です。先に挙げた生活習慣で該当する部分を見直し、さらに乾燥肌の改善に向けたスキンケアを行いましょう。

●乾燥肌ニキビを改善する洗顔のポイント

洗顔のポイント

・泡で包み込むように洗う
洗顔時に肌をゴシゴシこすると、摩擦によって肌を傷めてしまいます。手指と肌の間に常に泡があることを意識して、泡で包み込むように洗いましょう。
・ぬるま湯ですすぐ
洗い流す際は、皮脂をとり過ぎない38度~40度のぬるま湯を使いましょう。
・顔にシャワーを直接当てない
シャワーは水流が強いため、肌に直接当てると、皮脂を洗い流し過ぎてしまいます。手の平にお湯をすくって、丁寧にすすぎましょう。

<洗顔料の選び方>
乾燥肌ニキビのある肌は、ターンオーバーが乱れ、古い角質の排出が滞った状態です。洗顔料は、角質を除去する成分を含んだものを選びましょう。

●乾燥肌の人に向けた保湿のポイント

保湿のポイント

・洗顔後、すぐに化粧水をつける
洗顔後の肌は乾燥しやすいです。柔らかいタオルで水気を軽く拭き取った後、すぐに化粧水をつけましょう。手で直接なじませる場合は、両手で化粧水を温めてから、顔を包み込むように押し当てると、肌になじみやすくなります。なお、ニキビは触れると炎症を起こし、悪化したり、痕が残ったりする場合があります。ニキビのある箇所は、特に優しくなじませましょう。肌に直接触れなくて済むスプレータイプの化粧水もオススメです。
・保湿成分を含んだ美容液で保湿を強化
化粧水で潤いを与えた後、美容液でさらに保湿成分を肌に送り込むことで、よりしっとりとした潤いが得られるでしょう。
・乳液やクリーム、白色ワセリンでフタをし、潤いをキープ
ニキビがあると、油分を含むアイテムを使うことでニキビが悪化しないかと敬遠してしまいがちですが、与えた水分を肌にしっかりキープするには、油分でフタをする工程は欠かせません。ニキビに直接ふれないよう、乳液やクリーム、白色ワセリンをつけましょう。

<保湿アイテムの選び方>
乾燥肌ニキビのある肌は刺激に敏感なため、アルコールや香料などを含まない、低刺激のものがよいとされています。ヒアルロン酸、コラーゲン、グリセリン、アミノ酸などの高保湿成分を含んだ、低刺激のアイテムを選びましょう。精製度が高く、不純物の少ない白色ワセリンは、赤ちゃんの肌にも使えるほど安全性が高いのでオススメです。

まとめ

思春期ニキビと乾燥肌ニキビは、発生に至るまでの背景がまったく異なるため、若い頃と同じケアをしていても改善は期待できません。乾燥肌ニキビに適したスキンケアを行い、さらに、乾燥肌を引き起こす生活習慣もしっかり見直すことが大切です。今回の解説を参考に、乾燥肌ニキビを根本から解決してくださいね。

木村医師よりコメント
ニキビになってそれがさらにひどくなると、塗り薬、さらには内服薬などが必要になってしまうこともあります。日頃の保湿ケアは肌の乾燥を防ぐだけでなく、ニキビをはじめとした肌が乾燥したことによるトラブルを防ぐことにつながります。肌を清潔に保ち、洗顔のあとには保湿ケアをかかさないこと。洗顔と保湿はセットと考えてケアする習慣をつけてください。

監修者

監修者

医師・木村眞樹子
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科として在勤中。内科・循環器科での診察、治療に取り組む一方、産業医として企業の健康経営にも携わっている。総合内科専門医。循環器内科専門医。日本睡眠学会専門医。ビジョントレーニング指導者1級資格。

【医師監修】乾燥肌でもニキビはできる? ”乾燥肌ニキビ”の原因と対処法

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