2020.10.13 乾燥肌

【医師監修】ヘパリン類似物質はニキビ対策に使える? 使い方と注意点について解説

乾燥肌
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一度できると治りにくい上に、同じ場所に繰り返してできることも多いニキビ。フェイスラインなど目立つところにできると、憂うつな気分になってしまいます。そうしたニキビ悩みの解決に、ヘパリン類似物質は活躍するのでしょうか。今回は、ヘパリン類似物質のニキビへの効果や、ニキビ肌に使う時の注意点などを紹介します。

ニキビができるメカニズム

ニキビに悩む女性

ニキビは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」という皮膚疾患のひとつです。10代の「思春期ニキビ」は、主にホルモンバランスの影響によって皮脂が過剰に分泌されるためにできるのに対し、20代以降のいわゆる「大人ニキビ」の多くは、肌の乾燥による皮脂詰まりに起因するとされています。こうした乾燥に起因したニキビ発生のメカニズムは以下の通りです。

まず、肌には肌内部の水分不足を察知すると、潤いを補おうとして皮脂の分泌を促す働きがあります。肌が乾燥すると、この生理反応が過剰に働いて皮脂が出過ぎてしまうため、毛穴詰まりを起こしてニキビを発生させてしまうようです。また、そもそも肌の細胞には一定の周期で生まれ変わる「ターンオーバー」の機能がありますが、肌の乾燥でそのリズムが乱れると、本来はがれ落ちるはずの古い角質が肌表面に残ったまま厚くなるため、毛穴をふさいでしまいます。毛穴に皮脂が詰まるので、ニキビができやすくなってしまうのです。さらに、毛穴の詰まりによって、酸素が少なく皮脂が多い環境がつくられると、普段は皮膚の表面や毛穴の中で肌を守る働きをしている常在菌のアクネ菌が過剰に増殖し、炎症を引き起こします。

●ニキビには種類がある

ひと口に”ニキビ”といっても、ニキビには進行の段階があり、症状もさまざまです。具体的には進行の順に、皮脂が毛穴からスムーズに排出されずに詰まった「白ニキビ」、毛穴に詰まった皮脂が酸化されて黒くなった「黒ニキビ」、皮脂が詰まった毛穴の中でアクネ菌が繁殖して炎症を起こした状態の「赤ニキビ」、さらに炎症が進んで化膿し、膿がたまった状態が「黄ニキビ」があります。黄ニキビまで進行すると、ニキビが治っても痕が残る場合があります。

ヘパリン類似物質について

ヘパリン類似物質は、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の治療薬に配合されている保湿成分です。副作用はほとんどなく、赤ちゃんから高齢者まで安心して全身に使用できます。高い親水性と保水性が特徴で、肌内部の角質層まで浸透し、直接肌の細胞に働きかけ肌を保湿します。保湿効果が持続しやすく、慢性的な肌の乾燥や炎症、肌荒れなどの改善に有効に働くほか、血行障害による疾患にも効果が期待できるとされています。

【ニキビに悩む人向け】ヘパリン類似物質の3つの作用

ヘパリン類似物質はニキビの治療薬ではありませんが、「保湿」「血行促進」「抗炎症」の3つの作用に優れた成分であることから、ある程度のニキビの改善は期待できると考えられています。

先にも述べた通り、ニキビの原因の1つは肌の乾燥によるターンオーバーの乱れです。肌の乾燥が原因でニキビができている場合、ヘパリン類似物質が配合された製品を継続して使用することで、慢性的な肌の乾燥が改善され、結果ニキビができにくくなる可能性があります。また、ヘパリン類似物質の血行促進作用が、傷あとの赤みや盛り上がりの改善に有効とされることから、赤みのあるニキビ跡も治る可能性があると考えられています。ただし、デコボコとしたニキビ跡に対しては、ヘパリン類似物質の効果は期待できないとされています。

保湿剤のイメージ

【ニキビに悩む人向け】ヘパリン類似物質を使用する際の注意点

ヘパリン類似物質が配合された製品には、保湿効果が高い順に、クリーム、ローション、スプレーなどがあり、それぞれに使用感が異なります。肌に合わないものを使うと、かえってニキビを悪化させてしまう可能性があるので、脂っぽい人はスプレータイプ、乾燥しやすい人はクリームタイプといったように、自分の肌質に合ったものを選ぶようにしましょう。

また、ヘパリン類似物質を肌に分厚く塗りすぎると、毛穴をふさいでしまい、ニキビを発生させる原因にもなりかねません。一度に多く塗りすぎないように、少量ずつを指先などで優しく広げてください。この時、目や鼻、口に入らないよう注意が必要です。誤って入ってしまった場合には、すぐにきれいな水で洗い流し、異常があるときは医療機関を受診してください。

なお、ヘパリン類似物質の血行促進作用は、言い換えれば血液が凝固しないよう抑制する作用であるため、ニキビに出血がある場合の使用は避けましょう。同様に、血友病や血小板減少症、紫斑病など出血性血液疾患の人や、わずかな出血でも重大な結果をきたすことが予想される人は使用できません。過去に外用薬によってアレルギー反応を起こしたことがある人、ほかの薬を使用中の人、妊娠中や授乳中の人も、自己判断せず、医師や薬剤師に相談してください。

まとめ

ヘパリン類似物質は、保湿、血行促進、抗炎症作用に優れているため、ニキビケアにも活躍してくれそうです。ただし、ニキビの状態によっては使用を控えた方がいい場合もあります。症状や使用上の注意をよく確かめて、正しく使うようにしましょう。

中島医師よりコメント
乾燥が原因で、肌のバリア機能が弱くなったり、ターンオーバーが遅くなってできたニキビは、乾燥を防ぐことでニキビができにくくなります。マスク荒れでニキビが出来る時は乾燥と摩擦によるものが多いのでしっかりと保湿を行いましょう。

監修者
監修者_中島

医師・中島由美
金沢医科大学医学部を卒業後、大学病院で小児科、市中病院で内科医として勤務。皮膚科、美容皮膚科でも研鑽を積み、2018年クリスタル医科歯科クリニックにて内科、アレルギー科、美容皮膚科を開設。内科院長として勤務。

 

【医師監修】ヘパリン類似物質はニキビ対策に使える? 使い方と注意点について解説

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