2020.10.13 乾燥肌

【医師監修】ヘパリン類似物質がシミに効果的ってホント? ヘパリン類似物質の特徴や効果を紹介

乾燥肌
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乾燥肌やアトピー性皮膚炎の治療薬として長年用いられてきたヘパリン類似物質ですが、近年では美容面でも活躍すると話題に。”シミの改善に効果が期待できる”と耳にすることもありますが、実際のところはどうなのでしょうか。今回はヘパリン類似物質の特徴とともに、期待できる効果や使用時の注意点をご紹介します。

ヘパリン類似物質とは

ヘパリン類似物質は、人の肝臓で生成される糖類の一種「ヘパリン」に似た成分で、親水性と保水性に優れていることから、50年以上前から乾燥肌の治療薬として用いられてきました。そんなヘパリン類似物質の特徴のひとつが、肌内部の角質層まで浸透し、直接肌の細胞に働きかけるという点です。まずはその働きについてご紹介します。

●角質層の役割とヘパリン類似物質の働き

肌が紫外線を浴びるイメージ

本来角質層は、肌内部の水分を保持するとともに、外的刺激から肌を守るバリアの役割を果たしています(バリア機能)。しかし紫外線や乾燥、加齢、誤った生活習慣など、何らかの原因で角質層の構造に異常が起こると、バリア機能が崩れてしまい、肌の水分が蒸発して肌は乾燥状態に。さらに、紫外線や細菌、アレルゲンなどの外部刺激も受けやすくなるため、肌トラブルが起こりやすくなってしまうのです。

つまり、角質層が肌を健康に保つカギとなっているわけですが、ヘパリン類似物質はそんな角質層まで浸透することができます。浸透すると肌の細胞に対して、水分を引き寄せて、それを保ち続けるよう働きかけ、正常なバリア機能の回復を促すと考えられています。また、ほかの保湿剤に比べて保湿効果が長く続くのも魅力です。

なお、ヘパリン類似物質には、保湿とともに血行促進や抗炎症の作用もあります。副作用はほとんどなく、子どもからお年寄りまで全身に使用できることから、乾燥肌だけでなくアトピー性皮膚炎や手荒れの治療にもヘパリン類似物質が配合された保湿剤が処方されます。さらに、血栓性静脈炎や血行障害によるしもやけ、腱鞘炎、筋肉痛、ケロイドの治療や予防などにも効果が期待できるといわれています。

ヘパリン類似物質でシミが消える?

シミに悩む女性

先に述べた通りヘパリン類似物質は、さまざまな治療に用いられていますが、近年はその優れた保湿力や血行促進作用に着目し、美容目的での使用も話題になっています。そのひとつに、シミの改善が期待できるという声があるようです。しかしながら、実際のところヘパリン類似物質に”シミを消す”という作用はありません。それではなぜ、シミが消えるといわれているのでしょうか。

●ヘパリン類似物質で”シミが消える”と考えられた理由

シミができる原因の1つに、肌の乾燥があります。乾燥状態にある肌は、角質層のバリア機能が低下しているため、紫外線による炎症を起こしやすい上、新しい角質層をつくり出すサイクルである「ターンオーバー」の乱れも招きがちです。通常、紫外線を浴びると「メラニン」という色素が生成されますが、ターンオーバーが正常に働いていればメラニンは自然と肌の外に排出されます。しかし、ターンオーバーが乱れていると、メラニンが肌に蓄積しやすくなり、その結果、色素が沈着しシミになってしまいます。

こうした乾燥肌の人がヘパリン類似物質を用いた場合、肌が潤い、バリア機能の回復が促され、乾燥肌も改善すると考えられます。ターンオーバーのサイクルも正常に整ったことで、肌のくすみが多少改善し”シミが消えた”と思ったのかもしれません。

ヘパリン類似物質入りのスキンケア製品に注目

ヘパリン類似物質油性クリームを使うイメージ

ヘパリン類似物質が配合されたスキンケア製品は、ドラッグストアなどで購入することが可能です。これらの市販品には、主にクリームとローションの2種類があります。クリームは、しっかりとした感触で水に落ちにくい油性タイプと、さっぱりとして水で洗い落とせる水性タイプに分かれます。またローションには、水性クリームよりも水分が多く伸びのいい乳液タイプと、さらりとした使い心地のクリアタイプがあります。製品を購入するときには、使用感とともに、配合されている美容成分などを確認し、自分の症状や目的に合ったものを選ぶとよいでしょう。

なお、副作用がほとんどないとされているヘパリン類似物質ですが、まれに赤みや発疹、かゆみ、ピリピリ感などがみられることがあります。これらの症状が長引いたり強く感じられたりするときは、使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。

まとめ

ヘパリン類似物質は保湿作用が高く、近年ますます美容成分としての注目が高まっています。ヘパリン類似物質そのものにシミを消す効果はないものの、その保湿力によって、しみやくすみが多少改善する可能性はあるようです。最近では、美白などの美容成分を加えた製品も誕生しています。ドラッグストアなどで購入できるものもあるので、症状や用途に合わせて正しく選び、適切に使うようにしましょう。

中島医師よりコメント
ヘパリン類似物質には角質内で水分を保持する作用があり、肌の乾燥からくるトラブルを防ぐ効果があるので、乾燥肌やアトピー性皮膚炎にはとても有効的です。色んなテクスチャーがあるので、季節や症状に合わせて使うのもオススメです。

監修者
監修者_中島

医師・中島由美
金沢医科大学医学部を卒業後、大学病院で小児科、市中病院で内科医として勤務。皮膚科、美容皮膚科でも研鑽を積み、2018年クリスタル医科歯科クリニックにて内科、アレルギー科、美容皮膚科を開設。内科院長として勤務。

【医師監修】ヘパリン類似物質がシミに効果的ってホント? ヘパリン類似物質の特徴や効果を紹介

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