2019.10.28 インフルエンザ予防について

インフルエンザの新薬とは? これまでの治療薬との違いや期待される効果をチェック

インフルエンザ予防について
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インフルエンザウイルスに対する治療薬はこれまでもありましたが、近年、従来の薬とは違ったアプローチでウイルスを撃退する新薬「ゾフルーザ」が登場しました。薬は体質によって使えない場合があり、効果にも個人差があるため万能ではありません。だからこそ、新薬が登場したことで治療の選択肢が増えたことはとても心強いですよね。今回は、注目の新薬「ゾフルーザ」が、従来の薬と何が違うのか、どのような効果が期待されるかなどについて解説します。

インフルエンザの治療薬にはどのようなものがある?

薬のイメージ

インフルエンザの治療薬

従来の主なインフルエンザ治療薬には、タミフル、リレンザ、イナビルの3種が挙げられます。いずれも、細胞内で増えたインフルエンザウイルスが細胞の外へ出ることを阻害し、周囲の細胞への感染を防ぐ抗インフルエンザ薬です。それぞれ薬の形状や成分が異なるため、患者によって使えない薬もあります。適切に使用するためにも、それぞれの特徴を理解しておきましょう。

●タミフル

内服薬で、錠剤か粉薬の2つの形状があります。小児は体重によって服用量が変わるので、粉薬で処方されることが多いです。服用は、朝夕2回を5日間とされるのが一般的。ウイルスを完全になくすため、症状が緩和されても、処方された薬はすべて飲み切ります。なお、タミフルを服用すると異常行動を引き起こすと問題視されていた時期があり、10代の患者への投薬は制限されていました。しかし、異常行動に薬との因果関係はなく、インフルエンザそのものに起因すると考えられたため、現在は制限がありません。副作用としては、下痢や腹痛などの消化器症状が現れる場合があります。

●リレンザ

吸引薬で、1日に5mgを2回、5日間吸引します。リレンザもタミフル同様、必ず5日間吸引を続けます。5歳以上で、薬を吸引できる場合は使うことができますが、乳糖が含まれているため、牛乳アレルギーがある人は医師に相談しましょう。主な副作用は下痢や蕁麻疹ですが、まれにアナフィラキシーショックを起こすこともあると言われています。

●イナビル

リレンザと同様の吸引薬ですが、服用は1回だけで良いのが大きな特徴。吸引できる5歳以上の患者は使えます。目安としては、10歳未満は20mg、10歳以上は40mgを吸引します。ただし、イナビルにも乳糖が含まれているため、牛乳アレルギーがある人は、医師に必ず申し出ましょう。副作用は下痢や腹痛などの消化器症状が報告されています。

インフルエンザの新薬「ゾフルーザ」に注目!

ゾフルーザとはどのような薬?

近年登場したインフルエンザの新薬で、インフルエンザウイルスが細胞内で増殖することそのものを阻害し、感染を防ぎます。そのため、細胞内でインフルエンザウイルスが増える前に使うタイプの薬になります。発熱から48時間以内に使用しなければ、十分な効果が得られないことが確認されているので、発症が分かったらすぐに使うのがポイントです。内服薬ですが、使用はたった1回のみ。副作用には、下痢や鼻血などの報告がありますが、臨床試験では従来のインフルエンザ治療薬に比べると比較的少ないという結果が出ています。
しかしながら、従来のインフルエンザ治療薬と比べて実績が少なく、最近では耐性株も見つかっています。それらを踏まえたうえで、治療の選択肢の1つとして検討しましょう。

これまでのインフルエンザ治療薬との違い

ゾフルーザと、タミフル、リレンザ、イナビルといったこれまでのインフルエンザ治療薬の大きな違いは、体内での作用の仕方です。タミフル、リレンザ、イナビルは、すべてノイラミニダーゼ阻害薬と呼ばれる薬で、細胞内で増えたインフルエンザウイルスが細胞の外に飛び出すことを阻害し、ウイルスの増殖を防ぎます。これに対しゾフルーザは、キャップ依存的エンドヌクレアーゼ阻害薬に分類され、細胞内でインフルエンザウイルスが増えること自体を阻害します。どちらもインフルエンザウイルスの増殖を防ぐものですが、増えたウイルスが細胞から外に出る段階で抑えるか、ウイルスが細胞内で増える段階で抑えるかという点が大きく異なります。また、2016~2017年に行われた治験では、インフルエンザウイルスを体内から排出するのに、タミフルでは72時間要したのに対し、ゾフルーザでは24時間という結果が出ています。これは、従来のインフルエンザ治療薬に比べ、ゾフルーザは感染者の身体から急速にインフルエンザウイルスを排出させる働きがあることを示唆しており、周囲への感染拡大を防ぐ効果が期待されています。

予防が何より肝心。効果的なインフルエンザ対策とは

医師のポイント説明

優れた効果が期待できる治療薬があることは心強いですが、それを使わなくて済むのに越したことはありません。インフルエンザにかからないよう、しっかり対策をとることが大切です。流行期を迎える前に予防接種を済ませ、食事前や帰宅時の手洗い・うがいを習慣にしましょう。流行期には人混みをできるだけ避け、学校や職場など、集団生活の場では徹底してマスク着用を。室内のウイルスを減らすため定期的に換気を行い、除湿器を使う、濡れたタオルを干すなどして、空気の乾燥を防ぐことも効果的です。身体が疲れていると免疫力が低下するため、睡眠時間と食事の栄養バランスにも配慮してください。環境、体調のどちらも整え、インフルエンザウイルスを寄せ付けないようにしましょう。

まとめ

従来の治療薬とは違ったアプローチでインフルエンザウイルスを撃退するゾフルーザ。ウイルスの排出スピードが速く、1回の服用で済むなど、手軽でありながら優れた効果が期待できます。今回紹介した内容を参考に、新薬への理解を深め、インフルエンザに備えて治療の選択肢を増やしておきましょう。

インフルエンザの新薬とは? これまでの治療薬との違いや期待される効果をチェック

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