2020.04.16 インフルエンザ予防について

【医師監修】インフルエンザ対策でのど飴が注目される理由

インフルエンザ予防について
  • twitter
  • facebook
  • はてブ!
  • twitter
  • facebook
  • line

感染すると回復するまで何かと大変なインフルエンザ。まず基本の対策となるのはワクチンの接種や手洗いですが、毎日の生活において気軽に行える予防対策として注目されているアイテムがのど飴です。今回はインフルエンザ対策のひとつにのど飴が注目される理由をご紹介します。

インフルエンザ対策でのどのケアが大切な理由

感染力が強いことで知られるインフルエンザウイルスは感染者の咳やくしゃみの飛沫や、空気中に浮遊するウイルスを吸い込むことで感染するといわれます。この時、口や鼻から侵入してきたインフルエンザウイルスを防御しようと活躍するのが、気道の内膜を覆う粘膜と繊毛です。インフルエンザウイルスは、まず粘膜で捕らえられると、その後、繊毛の活発な働きによって痰や咳として体外に排出されます。この一連の流れが気道の防御機能です。しかしながら繊毛は寒さと乾燥に弱い性質があります。そのため空気が乾燥する冬になると働きが鈍くなり、侵入してきたウイルスを体外へ排出しにくくなるのです。こういった理由から、インフルエンザを予防するにはのどを乾燥させないことが重要というわけです。そこで、のどの潤いを保つアイテムとして注目されているのがのど飴です。

のど飴によるインフルエンザ対策

のど飴

●のど飴でインフルエンザ予防は可能?

のど飴をなめると唾液の分泌が促進されます。それにより、口腔内の湿度を保つことができるので、気道の防御機能が正常に保たれ、インフルエンザウイルスを体外へ排出しやすくなるのです。さらにのど飴によって分泌された唾液もインフルエンザ予防に重要な役割を果たします。というのも、唾液に含まれている「IgA」という成分は、体内に侵入してきたウイルスや細菌とくっつき、それらを失活化する働きをもつのです。のど飴によって唾液の分泌を促し、口腔内の湿度をコントロールすることで、インフルエンザ予防につながると考えられているようです。
最近では、インフルエンザ対策として期待できる成分を含んだのど飴も発売されています。インフルエンザ予防のためにのど飴を活用するのであれば、のど飴に含まれている成分をよく確認して選ぶとよいでしょう。

●インフルエンザ予防対策として期待されるのど飴の成分とは?

では、インフルエンザの予防に期待できるのど飴の成分には、どのようなものがあるのか確認してみましょう。

・クロモジエキス
クロモジエキスとは、日本に自生するクスノキ科の樹木・クロモジから抽出される成分のこと。このクロモジエキスに含まれるポリフェノール「プロアントシアニジン」が、細胞内の抗酸化酵素を活性化させることで間接的にインフルエンザウイルスの増殖を阻害する作用をもつといわれています。加えて、インフルエンザウイルスは、脂質やたんぱく質で構成される膜によって、その感染力を維持していますが、プロアントシアニジンはこの膜を破壊して、ウイルスを失活化させることも分かっています。こういった働きから、クロモジエキスがインフルエンザ予防の一助になるとして期待されています。

・テアフラビン
テアフラビンとは、紅茶葉に多く含まれる赤色のポリフェノール成分のこと。テアフラビンには血糖値の上昇やコレステロールの酸化を抑える機能に加えて、人の体に有害なウイルスや菌に対しても、抗ウイルス作用、抗菌作用があることが分かっています。インフルエンザウイルスに対しては、テアフラビンがウイルスの突起物にくっつくことで感染力を低下させるといわれています。

・ホップエキス
アサ科のつる性多年草・ホップから抽出されるエキスのこと。ビールの原料としても知られており、苦みや泡立ちなどを生み出す働きをしています。このホップエキスには、抗アレルギー機能、口内清浄機能などがあるほか、インフルエンザウイルスに対してはウイルスが細胞に付着するのを阻止する働きが期待されています。

のど飴として販売されている製品にはさまざまなものがあり、上記の成分が含まれているものもあれば、そうでないものもあります。のど飴をインフルエンザ予防の一助にしたいなら、購入する際にはこういった成分が含まれているかどうか確認するとよいでしょう。

のど飴以外によるインフルエンザ対策

コップに注がれる水

●のどをケアしてインフルエンザ対策

インフルエンザ対策には、のどのケアが大切なことが分かりました。のど飴以外でのどの潤いを保つ方法としては、保湿機能付きのマスクを使うのもオススメです。のどを保湿できるだけでなく、感染者から直接飛沫を浴びるリスクも下げることができます。また、のどが乾燥しがちな就寝時にマスクをつければ、のどの保温と保湿が同時にできるでしょう。
インフルエンザウイルスは、50%以上の湿度と22℃以上の温度の環境舌では、感染力が弱まると考えられています。エアコンや加湿器を活用し、室内湿度を50~60%、温度を20~25℃に保つようにしましょう。同時に、窓を開けるなどして換気することも忘れないようにしてください。
さらに、こまめな水分補給もインフルエンザ予防には重要です。特に冬場はのどの渇きを感じにくく、水分を取るのを忘れがちなので、意識して補給するようにしましょう。その際、一度にたくさん摂取するよりも、少量をこまめに飲むようにすると、口腔内やのどの保湿が保たれて防御機能が正常に働きます。

●総合的なインフルエンザ対策が重要

インフルエンザを予防するためには、のどのケアに加えて総合的に防御を固めることもポイントです。適切な時期に予防接種を受けることはもちろんですが、体内にウイルスを取り込まないよう、手洗いやアルコール消毒液での手指の消毒も徹底しましょう。また抵抗力を落とさないために、睡眠不足を避け、栄養バランスのよい食事をとるなど、規則正しい生活を心がけてください。さらに、インフルエンザが流行している時期には、人混みを避けることも大切です。

まとめ

のどをのど飴でケアすると、インフルエンザ予防の助けになることが分かっていただけたでしょうか。のど飴は薬ではないため、それだけでインフルエンザウイルスを撃退することはできません。予防接種や手洗いなどのインフルエンザ対策と合わせて利用することで、より高い予防効果が期待できるでしょう。手軽にできるインフルエンザ対策として、ぜひ取り入れてみてくださいね。

木村医師よりコメント
ヒトの体の多くは、水分で構成されています。体の中の水分が少ないこと自体が感染のリスクを高めるため、積極的な水分摂取が大切です。体が潤っていると唾液も出やすくなりますが、唾液は食べ物を消化する働きだけでなく、免疫、すなわち体の防御反応としても大きな役割を果たしています。そのため、口の中に潤いを持たせるのど飴も有効といえるでしょう。ただし、常に口の中に甘いものがあると虫歯の原因や、糖分の取りすぎになることもあるためその点については注意してください。

監修者

監修者

医師・木村眞樹子
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科として在勤中。内科・循環器科での診察、治療に取り組む一方、産業医として企業の健康経営にも携わっている。総合内科専門医。循環器内科専門医。日本睡眠学会専門医。ビジョントレーニング指導者1級資格。

【医師監修】インフルエンザ対策でのど飴が注目される理由

このコラムが気に入ったらシェアしよう!

【医師監修】インフルエンザ対策でのど飴が注目される理由

人気のある記事

おすすめの記事

インフルエンザ予防について

普通の風邪とは異なり、高熱や関節痛など全身に症状が現れるインフルエンザは感染力も非常に高く急激に発症します。インフルエンザに感染しない為には、事前の予防対策が重要。お子様や高齢者の方など年齢や性別を問わず猛威を振るう為、それに伴った手洗いやうがいをはじめとした、インフルエンザの様々な予防対策方法について知ることが大切です。

ノロウイルスなどの感染症予防について

感染症には様々な種類が存在し、ノロウイルスなどの感染症を患うと吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などといった症状を発症することがあります。また、人から人へと感染していく為、お子様や身内の方が感染した際にはしっかりと予防対策をしないとすぐに自分自身に感染してしまうことも。ノロウイルスなどを中心とした、感染症の身近な予防対策方法についてご紹介します。

KENEI CHANNEL

暮らしに役立つ情報を動画でわかりやすくご紹介します。毎日のお料理が楽しくなるレシピ動画や、お掃除のヒントになるようなお役立ち動画などをご紹介します。

製品ブランドサイト

手ピカジェル、手ピカジェルプラスといった、手ピカジェルシリーズやノロパンチなど健栄製薬の製品ブランドサイトをご紹介いたします。

ページの先頭へ